■夢とロマンと希望を胸に■
●モデル店を立ち上げる (株)マルハン代表取締役会長 韓 昌祐 氏 ある日、次男の裕が、「社長!5人の精鋭を集めました」と報告してきた。その5人で改革のモデル店を立ち上げるというのだった。お客さまをお客さまとして丁寧に接客できる社員教育をしたい。彼のいうモデル店とは、そのための拠点作りだった。 そのころは、釘師のパチンコ台の調整がホ−ルの売り上げのすべてを左右すると思われている時代だった。ぼくは「軍艦マ−チ」が大嫌いで、絶対に店内で流さなかったが、他の店では軍艦マ−チがめいっぱいの音量で流れ、従業員はマイクを握り、がなりたてていた。まだ昭和の面影をひきずる古いパチンコ店舗を次男の裕と三男の俊がどのように改革を進めていくのか。ぼくは黙って見守っていた。 裕と俊がスカウト作戦で集めた5人は精鋭といえどもパチンコ業界ではまったくの素人だった。半年だけでもいい。メンバ−は見習いという形で、各店舗に散らばって修業した。そのあと、改革派の精鋭5人を各店舗に派遣するという話になった。そのとき、ぼくはこうアドバイスした。 「5人をバラバラに派遣すると、古いしきたりの中で生きてきた職人肌の店長や、従業員に潰されてしまう。リ−ダ−シップを発揮できないだろう。チェ−ン各店に一人ずつ派遣すると失敗する。一つの店舗に5人を集中させたほうがいい!」 モデル店は、静岡市にある「マルハン草薙アピア店」になった。今の静岡市の「プラザアピア」の駐車場に建っていた店舗だった。1992年(平成4年)4月15日にスタ−トという目標まで決定した。まず、この店で働いていたマルハンの従業員を全員異動させて、空っぽにした。そこへ裕と俊は、精鋭5人と乗り込んで行った。 (つづく) |