| ■健康寿命を延ばす■ 
かぐわしき大地 ゴーガン 画
●インスリン効率がカギ 順天堂大学大学院研究科 加齢制御医学講座教授
白澤 卓二 氏
インスリンというと糖尿病を連想するかもしれませんが、糖尿病でなくともインスリンの働きは、年齢とともにある程度低下してきます。このインスリンの働きの良し悪しをインスリン効率といいますが、インスリン効率の良い体ほど、老化が遅く、健康寿命が長いことが分かってきました。
*インスリンの働きが良いと、インスリンの分泌量が少なくて済むので、インスリン濃度は低くなります。アメリカのボルチモアで65歳以上の住民の健康調査を長期間にわたって行なったところ、低い群の方が生存率が高いことが分かりました。
そこで覚えておいていただきたいのが、インスリン効率を良くする食事のポイントです。
●食生活ではこんな心掛けを!
■朝食は少量でも必ず摂る
朝食は1日の血糖の立上りとなる食事。少量でもお腹に入れておくと、昼食時に血糖値の急上昇が防げるとともに、1日3回、インスリン分泌の規則正しいリズムができます。
■食事はよくかんでゆつくりと
唾液が多く分泌され、消化吸収を助けるだけでなく、ゆっくり食べることで血糖値の急上昇が防げます。また、よくかむと脳の血流が増え、脳の活性化にもつながります。
■ごはんは最後に
同じメニュ−でも、食物繊維の多い野菜→魚や肉→ごはんと、*GI値の低いものから食べると血糖値がゆっくりと上がるので、処理するインスリンも少なくて済みます。
■食べ過ぎには注意を
血液中のブドウ糖が多くなり、肥満にも直結。内臓脂肪が増え過ぎると、その細胞からインスリンの働きを妨げる悪玉物質が分泌されるのでダブルパンチです。
■ネバネバ・ヌルヌル食品を積極的に
納豆やオクラ、山芋などのネバネバ成分ムチンや、海草類のぬめり成分アルギン酸には血糖値の急激な上昇を防ぐ作用があります。
■肉と魚は1対1の割合で
インスリンを作るためにも、若々しい筋肉を保つためにも、その原料であるタンパク質が必要。様々な食材から摂ることが大切で、肉と魚は1対1の割合が理想的です。
*GI値=グリセミック・インデックス(食後血糖上昇指数)
高い例=食パン91、じゃがいも90、精白米84、うどん80
低い例=ブロッコリ−25、キャベツ26、玉ねぎ30、納豆33

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