●一緒に暮らせば脳が元気●
●一緒に暮らせば脳が元気 東北大教授 坪野 吉孝 氏 配偶者やパ−トナ−と同居して暮らすことは、幸福の源泉になることもあれば、ストレスの元区になることもある。脳の働きへの影響はどうなのだろうか。 中高年期にかけての配偶者やパ−トナ−との同居状況とアルツハイマ−病(AD)の関係を調べた研究を、英国医学雑誌が昨年7月報告した。 フィンランド人男女1449人を、中年期(30〜59歳)から老年期(65〜79歳)まで平均21年、追跡調査した。この間、物忘れなどの認知機能の低下(ADや他の認知症を含む)は139例、ADは48例に生じた。 その結果、中年期から老年期を通して配偶者やパ−トナ−と同居していた場合と比べて、非同居(死別・離別・独身)の場合は、認知機能の低下が2.89倍多く、ADのリスクも2.83倍高かった。 なかでも、中年期から老年期を通して死別(離別や独身ではなく)のために非同居だった場合は、認知機能の低下が3.53倍、ADのリスクが7.67倍と特に高かった。 今回ので−タは、中年期から老年期の同居と非同居の変化のしかたによって、脳への働きへの影響も様々である可能性を示している。配偶者やパ−トナ−と同居していれば、仲が良くても悪くても脳への刺激が多く、認知機能は衰えにくいということかも知れない。研究に対する論評では、今後は同居の有無にとどまらず、同居関係の質(満足度など)も問題にすべきだと指摘されている。 |